その日は大阪での仕事が予想以上に長引き、東京に戻る最終手段として夜行バスを選んだ。隣に座ったのは、ヘッドホンから微かに漏れる音楽を聴きながら窓の外を見つめる、大学生くらいの爽やかな印象の青年だった。スキンヘッドに近い短い刈り上げと、すっきりとした顔立ちが清潔感があって好印象だった。私はというと、営業職の太陽、28歳。スーツに身を包み、疲れきった様子だったに違いない。軽く会釈を交わし、私はすぐに眠りに落ちた。
車内が暗闇に包まれてからどれくらい経っただろう。浅い眠りの中、腕にかすかな触感を覚えて目を覚ました。最初は揺れのせいかと思った。だが、その感触は確かに誰かの手の温もりで、私の上腕をなぞるように動いていた。目を開けると、隣の青年が、こっちを伺うような、それでいて夢中な眼差しで私の腕を見つめている。彼の指先が、私のスーツの上着の袖を伝い、ゆっくりと肩へ、そして胸元へと近づいてくる。心臓が高鳴り、頭の中が「痴漢?」という言葉で一杯になる。しかし、なぜか身体は動かない。寝起きのぼんやりとした意識と、彼の真剣な、どこか切なげな表情が、私の抵抗心を不思議と麻痺させていた。
彼の手は、私の胸の上で止まり、最初はおずおずと、そして次第に確かな圧で揉み始めた。スーツの上着、シャツ、そして下着という幾重もの布地を隔てているのに、彼の手のひらの熱がじんわりと伝わってくるようだった。息が荒くなり、自分でも驚くほどに股間が熱くなっているのを感じた。私は思わず小声で呟いた。
「……やめてください」
すると彼は、一瞬たじろいだように見えたが、すぐに覚悟を決めたように、私の顔に手を伸ばした。逃げようとする私の口を塞ぐように、彼の唇が重なってきた。可愛い顔に似つかわしくない、強引で貪欲なキスだった。甘いとは程遠い、ただ欲望のままに舐め、吸い、絡め取られるような感触に、私はますます身体の力が抜けていくのを感じた。彼のもう一方の手は、私の胸を揉むのをやめず、むしろより激しく、形を確かめるように愛撫していた。
キスが途切れた時、彼は息を切らして謝った。
「すみません……我慢できなくて。ずっと気になってしまって」
彼の真っ直ぐな瞳と、申し訳なさそうな表情に、私は逆にときめいてしまった。緊張がほぐれ、ふと冗談めかして言ってみた。
「ううん……別に、いいよ。なかなか……上手だったし」
その言葉が彼を完全に解放してしまったようだ。彼の目に再び火が灯り、今度はためらうことなく、私のスーツの上着のボタンを外し始めた。私はそれに応えるように、彼の太ももに手を伸ばした。硬いデニムの上からでも、その膨らみが熱を持って脈打っているのが伝わってくる。彼の手は私のブラウスの中に滑り込み、ブラの上から、そしてすぐにブラの下へと侵入した。指先が直接肌に触れる瞬間、私は思わず声を漏らしそうになり、唇を噛みしめた。彼は巧みにブラのフロント部分を外し、私の乳首を指先でつまみ、くすぐるように、時には強く搾るように刺激した。そのたびに、下半身に快感の電流が走り、私は彼の肩にしがみついてしまった。
彼の口が再び私の首元に落ち、耳たぶを舐められ、囁かれる声に全身が震えた。
「気持ちいいですか? もっと触らせて……」
私はうなずくことしかできなかった。彼の手は私のスカートの裾から中へと入り込み、ストッキングの上から太ももを撫で上げる。その指先がパンティーの縁に触れた時、私ははっとして腰を浮かせたが、彼はそれを拒絶とは捉えず、むしろ促すサインと受け取った。彼の指はついに、私の最も熱くなった部分へと到達した。生地越しに滲む湿り気を確かめながら、巧みな指使いで陰核を刺激してくる。暗い車内で、隣の席の客が眠っているという緊張感が、却って興奮を倍増させた。私は彼の肩口に顔を埋め、押し殺すような喘ぎ声を漏らしながら、幾度も小さな絶頂を迎えていた。
やがてバスが東京のターミナルに到着し、明るい光が差し込んできた。私たちは慌てて身だしなみを整えた。足元がふらつき、まるで夢を見ていたような感覚だった。彼が荷物を取りながら、恥ずかしそうに下を向いている。私はためらわずに声をかけた。
「疲れちゃった……どこかで休んでいかない?」
彼は驚いたように顔を上げると、ほっとしたような笑顔を見せ、強くうなずいた。
近くのビジネスホテルに辿り着くまで、私たちはほとんど言葉を交わさなかった。しかしエレベーターの中で触れ合う腕や、廊下を歩く時の密着した距離が、すべてを物語っていた。ドアが閉まるやいなや、私たちは再び貪り合った。シャワーも浴びず、ベッドの上に倒れ込むようにして。彼の服を脱がせ、初めてその鍛えられた身体を目の当たりにした。私は彼を押し倒し、これまで受けた刺激への返礼のように、彼の胸や腹にキスを落としながら、ズボンと下着を脱がせた。そこには、大きく脈打つ男性器が待ち構えていた。
私はためらうことなくその先端に唇を寄せ、舐め、咥え込んだ。彼の苦悶とも快感ともつかない呻きが、私をさらに興奮させた。唾液でたっぷりと濡らし、喉の奥まで受け入れ、できる限りのサービスをしたつもりだ。彼が「もう……限界……」と呻いた時、私は顔を上げ、彼を仰向けに寝かせた。
「私の中に……出して」
そう囁きながら、私は彼の上に跨った。まだ十分に濡れている私の身体は、彼を受け入れる準備ができていた。ゆっくりと腰を沈め、結合する感覚に二人で息を呑んだ。最初はゆっくりと、慣れてくると激しく、私は自らの腰を動かし、快感を追い求めた。彼の手は私の腰を支え、時には激しく引き寄せながら、深くまで突き上げてくる。ベッドのきしむ音、肌と肌が触れ合う音、そして二人の激しい息遣いと喘ぎ声が部屋中に響いた。
「太陽さん……気持ちいい……イっちゃう……」
彼の言葉に促されるように、私はまた絶頂を迎えようとしていた。彼もそれに気づき、腰の動きをさらに激しくした。
「僕も……一緒……!」
ぐしょ濡れの身体を強く抱きしめられ、深く奥まで貫かれた瞬間、私は頭の中が真っ白になるほどの快感に襲われた。同時に、彼の熱いものが私の内部に迸るのを感じた。そのまましばらく、二人は抱き合ったまま、激しい鼓動が鎮まるのを待った。
しばらくしてからシャワーを浴び、清潔になった身体で再びベッドに横になった。彼は遥と名乗った。21歳の大学生だという。私たちは朝まで、眠る間も惜しむようにお互いの身体を確かめ合った。二度目、三度目は、より落ち着いて、しかし深い愛情を感じさせるような優しい行為だった。翌朝、ホテルを出て別れる時、私たちは連絡先を交換した。あの夜行バスがなければ出会えなかった、名前も知らない君。今では週末に会うのが、何よりの楽しみになっている。
車内が暗闇に包まれてからどれくらい経っただろう。浅い眠りの中、腕にかすかな触感を覚えて目を覚ました。最初は揺れのせいかと思った。だが、その感触は確かに誰かの手の温もりで、私の上腕をなぞるように動いていた。目を開けると、隣の青年が、こっちを伺うような、それでいて夢中な眼差しで私の腕を見つめている。彼の指先が、私のスーツの上着の袖を伝い、ゆっくりと肩へ、そして胸元へと近づいてくる。心臓が高鳴り、頭の中が「痴漢?」という言葉で一杯になる。しかし、なぜか身体は動かない。寝起きのぼんやりとした意識と、彼の真剣な、どこか切なげな表情が、私の抵抗心を不思議と麻痺させていた。
彼の手は、私の胸の上で止まり、最初はおずおずと、そして次第に確かな圧で揉み始めた。スーツの上着、シャツ、そして下着という幾重もの布地を隔てているのに、彼の手のひらの熱がじんわりと伝わってくるようだった。息が荒くなり、自分でも驚くほどに股間が熱くなっているのを感じた。私は思わず小声で呟いた。
「……やめてください」
すると彼は、一瞬たじろいだように見えたが、すぐに覚悟を決めたように、私の顔に手を伸ばした。逃げようとする私の口を塞ぐように、彼の唇が重なってきた。可愛い顔に似つかわしくない、強引で貪欲なキスだった。甘いとは程遠い、ただ欲望のままに舐め、吸い、絡め取られるような感触に、私はますます身体の力が抜けていくのを感じた。彼のもう一方の手は、私の胸を揉むのをやめず、むしろより激しく、形を確かめるように愛撫していた。
キスが途切れた時、彼は息を切らして謝った。
「すみません……我慢できなくて。ずっと気になってしまって」
彼の真っ直ぐな瞳と、申し訳なさそうな表情に、私は逆にときめいてしまった。緊張がほぐれ、ふと冗談めかして言ってみた。
「ううん……別に、いいよ。なかなか……上手だったし」
その言葉が彼を完全に解放してしまったようだ。彼の目に再び火が灯り、今度はためらうことなく、私のスーツの上着のボタンを外し始めた。私はそれに応えるように、彼の太ももに手を伸ばした。硬いデニムの上からでも、その膨らみが熱を持って脈打っているのが伝わってくる。彼の手は私のブラウスの中に滑り込み、ブラの上から、そしてすぐにブラの下へと侵入した。指先が直接肌に触れる瞬間、私は思わず声を漏らしそうになり、唇を噛みしめた。彼は巧みにブラのフロント部分を外し、私の乳首を指先でつまみ、くすぐるように、時には強く搾るように刺激した。そのたびに、下半身に快感の電流が走り、私は彼の肩にしがみついてしまった。
彼の口が再び私の首元に落ち、耳たぶを舐められ、囁かれる声に全身が震えた。
「気持ちいいですか? もっと触らせて……」
私はうなずくことしかできなかった。彼の手は私のスカートの裾から中へと入り込み、ストッキングの上から太ももを撫で上げる。その指先がパンティーの縁に触れた時、私ははっとして腰を浮かせたが、彼はそれを拒絶とは捉えず、むしろ促すサインと受け取った。彼の指はついに、私の最も熱くなった部分へと到達した。生地越しに滲む湿り気を確かめながら、巧みな指使いで陰核を刺激してくる。暗い車内で、隣の席の客が眠っているという緊張感が、却って興奮を倍増させた。私は彼の肩口に顔を埋め、押し殺すような喘ぎ声を漏らしながら、幾度も小さな絶頂を迎えていた。
やがてバスが東京のターミナルに到着し、明るい光が差し込んできた。私たちは慌てて身だしなみを整えた。足元がふらつき、まるで夢を見ていたような感覚だった。彼が荷物を取りながら、恥ずかしそうに下を向いている。私はためらわずに声をかけた。
「疲れちゃった……どこかで休んでいかない?」
彼は驚いたように顔を上げると、ほっとしたような笑顔を見せ、強くうなずいた。
近くのビジネスホテルに辿り着くまで、私たちはほとんど言葉を交わさなかった。しかしエレベーターの中で触れ合う腕や、廊下を歩く時の密着した距離が、すべてを物語っていた。ドアが閉まるやいなや、私たちは再び貪り合った。シャワーも浴びず、ベッドの上に倒れ込むようにして。彼の服を脱がせ、初めてその鍛えられた身体を目の当たりにした。私は彼を押し倒し、これまで受けた刺激への返礼のように、彼の胸や腹にキスを落としながら、ズボンと下着を脱がせた。そこには、大きく脈打つ男性器が待ち構えていた。
私はためらうことなくその先端に唇を寄せ、舐め、咥え込んだ。彼の苦悶とも快感ともつかない呻きが、私をさらに興奮させた。唾液でたっぷりと濡らし、喉の奥まで受け入れ、できる限りのサービスをしたつもりだ。彼が「もう……限界……」と呻いた時、私は顔を上げ、彼を仰向けに寝かせた。
「私の中に……出して」
そう囁きながら、私は彼の上に跨った。まだ十分に濡れている私の身体は、彼を受け入れる準備ができていた。ゆっくりと腰を沈め、結合する感覚に二人で息を呑んだ。最初はゆっくりと、慣れてくると激しく、私は自らの腰を動かし、快感を追い求めた。彼の手は私の腰を支え、時には激しく引き寄せながら、深くまで突き上げてくる。ベッドのきしむ音、肌と肌が触れ合う音、そして二人の激しい息遣いと喘ぎ声が部屋中に響いた。
「太陽さん……気持ちいい……イっちゃう……」
彼の言葉に促されるように、私はまた絶頂を迎えようとしていた。彼もそれに気づき、腰の動きをさらに激しくした。
「僕も……一緒……!」
ぐしょ濡れの身体を強く抱きしめられ、深く奥まで貫かれた瞬間、私は頭の中が真っ白になるほどの快感に襲われた。同時に、彼の熱いものが私の内部に迸るのを感じた。そのまましばらく、二人は抱き合ったまま、激しい鼓動が鎮まるのを待った。
しばらくしてからシャワーを浴び、清潔になった身体で再びベッドに横になった。彼は遥と名乗った。21歳の大学生だという。私たちは朝まで、眠る間も惜しむようにお互いの身体を確かめ合った。二度目、三度目は、より落ち着いて、しかし深い愛情を感じさせるような優しい行為だった。翌朝、ホテルを出て別れる時、私たちは連絡先を交換した。あの夜行バスがなければ出会えなかった、名前も知らない君。今では週末に会うのが、何よりの楽しみになっている。









